■木材は乾燥と通風をよくすれば半永久的に長持ち
常にじめじめした状態にしておけば、木は腐りやすいのですが、適切な対策を施せば、半永久的に長持ちします。私たちのまわりに、100年以上経た住宅が残っているのは、そのためです。
木材は十分に乾燥した状態にしておけば、大変長持ちをします。1,300年前に建てられた法隆寺の柱は、今もなお芳香を失わずに生き続けています。 木造住宅の耐久性を損なうほとんどの原因は、腐朽菌やシロアリなどの生物による被害です。対策は、木造の乾燥と通風を図ることですから、家を建てるときには、この点を十分考慮して設計を行ってください。また、対腐朽性、対蟻性の高い木材を選ぶことも重要なポイントです。

■住宅の耐久性を向上させる対策
1.柱や梁などに、ヒノキやヒバなどの耐腐朽性、耐蟻性の高い木材を使用する。
2.次にあげる部分には、防腐・防蟻薬剤を加圧注入、または塗布した木材を使用する。
 ・土台・外壁の柱・筋かい・下地板で地盤面から1m以内の木材
 ・浴室部分の木材(天井下地板、床下地盤、根太等を含む)
 ・台所の水がかり部分
3.基礎の内周部や束石の周囲には、防蟻のための土壌処理を施す。
4.布基礎は鉄筋コンクリート造とし、基礎の高さをできるだけ地盤面から30cm以上確保する。
5.床下にコンクリートを打設するか、防湿フィルムなどを敷く。
6.小屋裏、床下の換気を十分に図り、防湿につとめる。
7.屋根、外壁には防水性の高い材料を使用する。
8.風通しの悪い部屋には強制換気の対策が必要。


木の家は耐震性に優れ、地震に強い
軽くて、強い木材でできている木造住宅は、けっして地震に弱いということはありません。最近の建築基準に基づいて建てられた住宅は、阪神大震災でも大きな被害は受けていません。地震に強い建物にするためには、良質な木材を柱、梁、土台に使用し、筋かいなどを入れた耐力壁を適切に配置した耐震構造にすることです。

■地震力は重さに比例  
同じ重さの鉄と木の強さを比べると、スギ材でいうと、圧縮の強さは鉄の約2倍、引っ張りの強さは約4倍もあります。 地震によって建物が受ける地震力(振動エネルギー)は、建物の重さに比例するので、日本のような地震の多い国では、軽くて、強い木材で家をつくることが適しています。

■木造住宅を強くする対策
1.良好な地盤に建てるか、必要に応じた地盤改良を行う。
2.耐力壁は釣り合いよく配置する。
3.基礎を一体の鉄筋コンクリート造とし、1階の耐力壁の直下には、必ず基礎を設ける。
4.土台には、ヒバ、ヒノキ、JISまたはJASの防腐処理木材等を使用する。
5.柱、梁、土台には太い木材(ひきたて寸法12cm以上)を使用する。

■地震に強い住宅にするために
地盤(宅地) 
地盤が悪いところに建つ木造住宅は、地震のときに大きな被害を受ける恐れがあります。また、崖や急斜面に接近した場所では、地震による土砂崩れや擁壁の倒壊で、建物が流されたり押しつぶされる危険があります。こうした被害は、建物の補強で防ぐことは無理なので、宅地造成のときに対策を講じるか、崖からできるだけ離して建築しましょう。
1.柔らかい土が厚く堆積している河川沿いの軟弱地盤に建てる場合は、硬い地盤のときよりも建物を強くつくる。
2.沖積低地や低湿地などを埋め立てた砂層地盤では、地盤の液状化現象が起こりやすいので、一体の鉄筋コンクリートのベタ基礎にする。
(注)沖積低地とは、約1万年前から現在までに堆積した軟弱でしかも地下水位面が地表面に近い地盤のこと。また、液状化現象とは、水をいっぱいに含んだ砂地盤が揺さぶられて液体のようになることをいう。
3.沼、水田、湿地、谷、海岸などを埋め立てた地盤は、揺れやすいだけではなく建物を支える力を失ったり、地割れが生じ、建物が足元から壊れる心配があるので、とくに基礎を丈夫にする必要がある。
4.山地や丘陵地などを盛土した敷地の建物の基礎は、不同沈下で壊れる恐れがあるので、擁壁と基礎をしっかりさせる。
(注)不同沈下 とは、建物の基礎が凹凸に沈下することをいう。宅地の造成で盛土の厚さが一定でなく、まだよく締まっていない状態で建築したときに起こる。建物は宅地造成後少なくても1〜2年たってから建築するのが良い。

基礎と土台
建物の外周壁と内部の主な間仕切りの下には、一体のコンクリート造の布基礎を設け、アンカーボルトで土台を布基礎に緊結します。布基礎はできるだけ鉄筋を入れるようにしましょう。特に地盤が悪い場合は、必ず鉄筋を入れなければなりません。

柱の太さ
柱は、屋根や2階の床の重さを支える大事な部材なので、十分な太さのものを使います。断面を欠き込むなどした柱はその部分を補強します。2階の柱や壁は、なるべく1階の柱や壁の上にのせるように配置してください。

耐力壁の量と配置
筋かいなどの入った耐力壁の量と配置は、建物を地震から守るうえでもっとも大切なことです。 (注)耐力壁とは、地震や風に抵抗する壁体で、・筋かいの入った壁、・構造用合板や石膏ボードなどを張った壁、・木ずり壁、土塗り壁、などがある。 耐力壁の総量(総延長)は、法令で最低値が決められている。また、耐力壁は、2階より1階のほうに多く必要になる。 耐力壁は、片寄らないように釣り合いよく配置する。特に建物の南側は、採光のために大きく開放されがちで、耐力壁が不足し、片寄った配置になりやすいので、注意が必要である。

床、屋根
床や屋根の四隅には、火打を入れて全体がゆがまないようにしましょう。床や屋根に合板を張りつめると、建物を強くするのに大きな効果があります。吹き抜けは耐震のためにはあまり好ましくありません。

建物の形と重さ
建物の平面、立面の形状は、なるべく単純でまとまりのよいものにします。平面の形が凹凸していたり、壁が少ないと地震に弱くなります。また、建物の重量が重い場合は、耐力壁の量や柱の太さを増やす必要があります。

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